基本のいろは vol.3
水曜日の朝。4月29日….
4月はお家で過ごすことが増え、人に会うスケジュールが皆無な日が続くと、このように日付と曜日を確認しないと、今日という日がいつなのかわからなくなってしまう日々でした。
ふと、朝露に目が留まり、自然に身が寄せられました。
私達人間は、自由を求める気持ちばかりが先走り、自然に生かされていることを置き去りにしてきたような気がします。
ふと立ち止まり、これから先の地球のことを本気で考えなければいけない時期がきている気がしてなりません。
14年前まで、今日という日は<みどりの日>と呼ばれていました。
そんな日に、Green Tea!お茶のお話に触れてみようと思います。
初歩のお稽古を重ね、入門・小習のお許状をいただくと、薄茶に続いて濃茶に出会うことになります。さて、お茶はお茶でもこの違いってなんでしょう?
製法としての違いはありませんが、質の違いがございます。
茶壺にお茶を詰める際、濃茶用の碾茶は袋に詰められて茶壺に収められ、隙間を埋めるために詰茶という碾茶が入れられます。これが薄茶となります。
薄茶用のお茶は、一段品質が低い茶葉を用いますので、このお茶で濃茶を練りますと、渋味が強く出てしまいますので、濃茶の甘味を味わうためにはやはり、適したお茶をお選びになると良いでしょう。
濃茶点前の問答で伺う『お詰め』という言葉。茶壺に御茶を詰めた茶園のことで、製造元ということになります。また、客の最後の方を『お詰め』と言いますが、御茶を詰めた茶園主が味を確かめるために相伴したことが由来となります。
亭主の手助けをするというのは、ホスト側という位置付けになるからです。
お茶には、茶園を識別したり、形や等級を区別する目的で茶銘がつけられています。織田有楽、片桐石州、金森宗和、松平不昧はなんとも雅な銘をつけています。
昔ながらの製法は、白く粉を吹いたような仕上がりだったようです。
のちに、色鮮やかな青々としたお茶が製造され始めましたが、風味は白製には劣ったために、新製法の青製と区別して、<〜の昔>や、白製の<〜の白>という銘を使用するようになりました。